ポージングマン

地下鉄で扉のガラスに向かって一生懸命ポーズをとっている男がいました。
両の人さし指をピンと伸ばし両腕をY字に突き上げ腕の筋肉をぎゅうぎゅうと盛りあげ引き締まり工合を確認しています。日焼けもしてないしボディービルダーではないようだが?と見てみぬふりをしているとTシャツを捲くり上げ乳首まで見せて鼻唄を歌い始めるではありませんか。これはヤバい人だなぁと感じましたので完全に横を向くしかありませんでした。
地下鉄を降りた後、奥さんは「私は弱い人間ですから、目が合ったら話しかけるしかありませんでした。私は彼に向かって『ナイスパンプ!ナイスパンプ』とでも掛け声をかけるのでしょうか。本当に冷や汗がでました」と涙ながらに胸をなでおろしておりました。